きじの宿「梨木館」 褐色の秘湯 [上州]
7月15日、三連休の土曜日、群馬県は国定忠治の赤城山、その南東の麓、というか麓の谷底にひっそりとある梨木温泉・梨木館へ投宿。
ここは「おとなのいい旅」という旅行雑誌で見つけた。赤城山麓の一軒宿で褐色の濁り湯を源泉掛け流し。雉(キジ)園を経営していて自慢の料理は雉料理とくる。女房の好みというより、私の好み。
関越道で前橋か伊香保、または赤城インターで降りて、赤城山の南東を走る国道353号を東進、赤城山の山頂にあるカルデラ湖・大沼入り口を超え、赤城温泉や忠治温泉へと登ってゆく三夜沢を超え、クローネンベルク牧場も超え、どんどんと進む。赤城カントリークラブにぶち当たった三叉路を北上、桐生カントリークラブへ向かう。そこも通りすぎて沢へとクネクネ道を降りてゆくと、渓流を挟んで、一軒宿、梨木館にたどり着く。
玄関に車を乗りつけると、女将らしきひととフロントの人がお出迎え。車はそのまま預け、チェックインは部屋へ直行して、お部屋で宿帳を書く建物は三階建て。
宋房というお部屋。部屋の玄関。引き戸式。中玄関が広い。
まったく、周りには何にもなし。鬱蒼とした山の深い緑に囲まれている。ちょうど、梅雨の末期とあって当日は雨。雨だれと霧に囲まれる。
橋を渡って左側が梨木館、右側が離れ風の「はせお亭」。離れはちと高いので、今回は1泊2食、休前日で25000円。
部屋は12畳(リビング)と11畳(寝室)の和室二部屋続き。
居間にはリクライニングチェアが二つ。横に備え付けの冷蔵庫があって、コーラ2本、オレンジジュース2本、ウーロン茶2本、冷酒2本、大瓶のビール3本が宿泊料金に入っているので、ご自由にどうぞというわけ。リクライニングチェアでのんびりとビールを頂き、タバコふかして窓から鬱蒼たる深緑を楽しむ。
寝室にはすでに布団が敷いてあり、32インチの液晶テレビ、DVD(ソフトは貸し出しもしている)、オンキョーのホームシアターセットが完備。さらに、でかいマッサージチェア。多分、30万円台から40万円クラスのものだろう。心地よさには女房と取り合いになった。
ほかに4畳半のウォークインクローゼットと、シャワー付きベランダ岩風呂。残念ながらこのベランダ風呂は温泉ではないのだが、風情はある。
浴衣も2セットずつ。部屋としては、ここ最近泊まった中では一番いいクラスだ。
この梨木温泉は、歴史の教科書で習った征夷大将軍・坂上田村麻呂(東北地方を最初に占領して本州までの統一国家を作ったときの軍司令官)が発見したという霊泉。以来、千年以上も湧いてきた秘湯だ。
色は粘土色の褐色。透明度はほとんどないくらいの濁り湯で、湯の花、温泉成分が細かい粒子になって浮いている。含食塩炭酸泉。炭酸を含んだお湯は、基本的には冷泉で、ここも源泉の温度は28℃。源泉のままなら無色透明だが、それが加温するとその成分で褐色に変わるという。
体にねっとりとまとわりつくような体感。きめ細かい粒子が毛穴の奥までしみこむ感じだ。
湯船の淵は、温泉成分のせいで、鍾乳石のように溶けた感じの怪しい模様ができている。それがまた風情がある。
湯上りは、湯切れがいいという感じではなく、汗が噴出す。脱衣場に扇風機がないので、結構、汗をかいた。保温力はすごく、体ぽかぽか状態がしばらく続いた。
湯船の大きさは、大人4、5人も入れば一杯になる程度なのだが、団体客は採ってないので、混雑はしないからゆっくりできる。利用客は中高年の夫婦が多かったようだ。多分、常連さんかな。若いカップルは中々、ここには到達しないだろう。
晩飯。
雉(キジ)料理と山の幸御前といったところでしょうか。
キジはつみれとしゃぶしゃぶ。ブランドの地鶏よりももう少し野趣のある感じの味わい。だしの出たあとで野菜を入れて鍋にする。
ご飯はキジ釜飯。山菜の入った鶏釜飯のキジ版ってとこか。ご飯党にはたまらない。
ほかに岩魚のお造り。
キノコの天ぷら。
ナスの田舎味噌、
コーン豆腐、
山芋付きのモズク酢、ロールキャベツ(中はキジのミンチ?)等も。
天ぷらとお吸い物はできたてをあとから持ってこられた。
火をつけて25分。蒸らし終わった釜飯の完成です。峠の釜飯も、高崎のだるま弁当も、山路の釜飯も、とにかく、何でも釜飯は好きだ。好物だ。別腹だ。
デザートにフルーツと、ババロア2種、ゼリー3種。フルーツ出されて終わりという場合も多いのだが、5種類の味をちょっとずつ楽しめる工夫はうれしいものだ。
それと、漬け物、美味しかった。
朝食は雉の雑炊、ほうとう、キノコの炭火焼き、大きな生ハムの乗ったサラダ、切干大根、結構、てんこ盛りのお漬け物、玉子焼き。
昨日の晩、食べ切れなかった釜飯1人前を冷蔵庫に入れておき、それも一緒に炊いて食べる。いつもの典型的な旅館朝食とはちょっと赴きが違ってうれしい。朝から腹いっぱいだ。
総括。
部屋はすばらしい。マッサージチェアがいい。買いたくなってしまった。それとリクライニングで窓からの深緑(秋には紅葉なんだろうけれど)をつまみに一杯やるのは、最高だ。
ただし、お茶はあってもコーヒーがないのが減点かな。朝は、コーヒーが飲みたい。
お風呂。満点です。濁り湯大好き党としては、褐色がたまりません。
夕食、私は満足。ただ、せっかくキジ料理なんだから、キジのステーキが食べたかった。焼き鶏ならぬ焼きキジがあってもよかったかな。若いカップル向けならそういうことだが、中高年向けなら今のままで充分だろう。
朝食。雑炊にほうとうに食べ残した昨夜の釜飯の三点攻撃に大満足。
ロケーション。秘湯ムードで中々よろしい。
従業員の態度。ちゃんとしてました。ちょっと、群馬なまり。
以上、☆☆☆☆あげます。
ここは「おとなのいい旅」という旅行雑誌で見つけた。赤城山麓の一軒宿で褐色の濁り湯を源泉掛け流し。雉(キジ)園を経営していて自慢の料理は雉料理とくる。女房の好みというより、私の好み。
関越道で前橋か伊香保、または赤城インターで降りて、赤城山の南東を走る国道353号を東進、赤城山の山頂にあるカルデラ湖・大沼入り口を超え、赤城温泉や忠治温泉へと登ってゆく三夜沢を超え、クローネンベルク牧場も超え、どんどんと進む。赤城カントリークラブにぶち当たった三叉路を北上、桐生カントリークラブへ向かう。そこも通りすぎて沢へとクネクネ道を降りてゆくと、渓流を挟んで、一軒宿、梨木館にたどり着く。
玄関に車を乗りつけると、女将らしきひととフロントの人がお出迎え。車はそのまま預け、チェックインは部屋へ直行して、お部屋で宿帳を書く建物は三階建て。
宋房というお部屋。部屋の玄関。引き戸式。中玄関が広い。
まったく、周りには何にもなし。鬱蒼とした山の深い緑に囲まれている。ちょうど、梅雨の末期とあって当日は雨。雨だれと霧に囲まれる。
橋を渡って左側が梨木館、右側が離れ風の「はせお亭」。離れはちと高いので、今回は1泊2食、休前日で25000円。
部屋は12畳(リビング)と11畳(寝室)の和室二部屋続き。
居間にはリクライニングチェアが二つ。横に備え付けの冷蔵庫があって、コーラ2本、オレンジジュース2本、ウーロン茶2本、冷酒2本、大瓶のビール3本が宿泊料金に入っているので、ご自由にどうぞというわけ。リクライニングチェアでのんびりとビールを頂き、タバコふかして窓から鬱蒼たる深緑を楽しむ。
寝室にはすでに布団が敷いてあり、32インチの液晶テレビ、DVD(ソフトは貸し出しもしている)、オンキョーのホームシアターセットが完備。さらに、でかいマッサージチェア。多分、30万円台から40万円クラスのものだろう。心地よさには女房と取り合いになった。
ほかに4畳半のウォークインクローゼットと、シャワー付きベランダ岩風呂。残念ながらこのベランダ風呂は温泉ではないのだが、風情はある。
浴衣も2セットずつ。部屋としては、ここ最近泊まった中では一番いいクラスだ。
この梨木温泉は、歴史の教科書で習った征夷大将軍・坂上田村麻呂(東北地方を最初に占領して本州までの統一国家を作ったときの軍司令官)が発見したという霊泉。以来、千年以上も湧いてきた秘湯だ。
色は粘土色の褐色。透明度はほとんどないくらいの濁り湯で、湯の花、温泉成分が細かい粒子になって浮いている。含食塩炭酸泉。炭酸を含んだお湯は、基本的には冷泉で、ここも源泉の温度は28℃。源泉のままなら無色透明だが、それが加温するとその成分で褐色に変わるという。
体にねっとりとまとわりつくような体感。きめ細かい粒子が毛穴の奥までしみこむ感じだ。
湯船の淵は、温泉成分のせいで、鍾乳石のように溶けた感じの怪しい模様ができている。それがまた風情がある。
湯上りは、湯切れがいいという感じではなく、汗が噴出す。脱衣場に扇風機がないので、結構、汗をかいた。保温力はすごく、体ぽかぽか状態がしばらく続いた。
湯船の大きさは、大人4、5人も入れば一杯になる程度なのだが、団体客は採ってないので、混雑はしないからゆっくりできる。利用客は中高年の夫婦が多かったようだ。多分、常連さんかな。若いカップルは中々、ここには到達しないだろう。
晩飯。
雉(キジ)料理と山の幸御前といったところでしょうか。
キジはつみれとしゃぶしゃぶ。ブランドの地鶏よりももう少し野趣のある感じの味わい。だしの出たあとで野菜を入れて鍋にする。
ご飯はキジ釜飯。山菜の入った鶏釜飯のキジ版ってとこか。ご飯党にはたまらない。
ほかに岩魚のお造り。
キノコの天ぷら。
ナスの田舎味噌、
コーン豆腐、
山芋付きのモズク酢、ロールキャベツ(中はキジのミンチ?)等も。
天ぷらとお吸い物はできたてをあとから持ってこられた。
火をつけて25分。蒸らし終わった釜飯の完成です。峠の釜飯も、高崎のだるま弁当も、山路の釜飯も、とにかく、何でも釜飯は好きだ。好物だ。別腹だ。
デザートにフルーツと、ババロア2種、ゼリー3種。フルーツ出されて終わりという場合も多いのだが、5種類の味をちょっとずつ楽しめる工夫はうれしいものだ。
それと、漬け物、美味しかった。
朝食は雉の雑炊、ほうとう、キノコの炭火焼き、大きな生ハムの乗ったサラダ、切干大根、結構、てんこ盛りのお漬け物、玉子焼き。
昨日の晩、食べ切れなかった釜飯1人前を冷蔵庫に入れておき、それも一緒に炊いて食べる。いつもの典型的な旅館朝食とはちょっと赴きが違ってうれしい。朝から腹いっぱいだ。
総括。
部屋はすばらしい。マッサージチェアがいい。買いたくなってしまった。それとリクライニングで窓からの深緑(秋には紅葉なんだろうけれど)をつまみに一杯やるのは、最高だ。
ただし、お茶はあってもコーヒーがないのが減点かな。朝は、コーヒーが飲みたい。
お風呂。満点です。濁り湯大好き党としては、褐色がたまりません。
夕食、私は満足。ただ、せっかくキジ料理なんだから、キジのステーキが食べたかった。焼き鶏ならぬ焼きキジがあってもよかったかな。若いカップル向けならそういうことだが、中高年向けなら今のままで充分だろう。
朝食。雑炊にほうとうに食べ残した昨夜の釜飯の三点攻撃に大満足。
ロケーション。秘湯ムードで中々よろしい。
従業員の態度。ちゃんとしてました。ちょっと、群馬なまり。
以上、☆☆☆☆あげます。
2006-07-16 18:59
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