川治温泉・湯けむりの宿 柏屋に投宿

平成21年６月２０日、川治温泉の柏屋に投宿。
川治温泉は鬼怒川温泉のひとつ北にある。
日光、中禅寺湖、奥日光、鬼怒川、川治、湯西川、川俣、女夫淵、加二湯と温泉郷が群がっている栃木の温泉三昧エリア。
蕨屋はこれまで、中禅寺湖温泉の四季彩、湖上苑、奥日光の小西ホテル、休暇村、川治温泉の宿屋伝七、川俣温泉の清和園、鬼怒川温泉の若竹の庄、鬼怒川温泉ホテルなどを巡って来た。
バブルの全盛期にはバスで乗り付けてくる団体客中心に鬼怒川温泉郷も巨大化しながら発展したが、バブル崩壊とともに巨大旅館ビジネスモデルも行き詰まり、苦しい経営が続いている。
一度、団体客中心の大味なビジネスをやってしまうと、個人客向けのきめの細かい、質を売るサービスに転換するのが難しいものだ。鬼怒川温泉も川治温泉も、団体客受けする巨大旅館が多い。ここ柏屋もそのひとつ。
親会社？の柏屋ホテルは２年前に破産しているが、柏屋旅館(湯けむりの里 柏屋)は営業を続けている。





ネットでじゃらんのお得プランを探して、今回は19050円のプラン。





川沿いの和室10畳、チェックイン１時、チェックアウト11時。




12時半に到着、１時のチェックイン5分前までロビーで待たされたが、ロビーも川沿い、景色もよく苦にならず。



ここのウリは鬼怒川と男鹿川が分岐する清流沿いに建ち、部屋からも露天風呂からも清流が眺められ、実にゆったりできるところ。

６階建ての４階。きれいな和室で部屋からの眺めもよい。




風呂は男女それぞれに大きな内湯と露天風呂、温度のやや低い(３６℃)源泉ぬる湯、サウナの４つセット。




内湯も露天風呂も大きい。団体客が20人くらいどっと押し寄せて来ても大丈夫なくらいゆとりの広さ。





露天風呂には遮蔽物がない開放的な作り。川の向こう側には橋、町営の浴場があり、ハイキング客も通るので、丸見えではある。

源泉温度が低いので加温、加水はしていない、循環はしている。大旅館だから仕方ない。
内湯は若干の塩素臭。露天風呂は気にならない。



他に貸し切りの内湯と露天風呂のセットが２つ。この貸し切り風呂、通常は３１５０円取られるのだが、今回は貸し切り一回ただのプラン。





朝、７時から５０分予約したが、露天風呂がちょっと熱めだと女房がいい、もう一つのほうにチェンジしてもらったので、両方の写真がとれた。眺め、開放感は抜群です。



食事は朝夕ともに食事処、隣の席と近く、衝立がないので、やや落ち着かないが質、量ともに、この料金なら充分なもの。
温かいものは出来たてが出てくる。

前菜




お造りは冷凍もの？か、やや水っぽい、凡庸なもの。



岩魚の塩焼き。炭焼きで焼き方はかなりよく、頭からいけた。






温物は山菜と牛肉、コラーゲン麺？の変わり鍋。ホームページではスキヤキぽかったのだが。
煮物は筍、里芋、揚げ湯葉とこんにゃく。




酢のも。
追皿は新じゃがのグラタン。濃厚なコーンスープがソースになったもの。




ビーフシチューが出てきた。やや緩めのルーだが美味しかった。
ご飯は筍ご飯、固形燃料で蒸籠蒸しにする。






デザートは豆乳のブラマンジェ。





朝飯。





席に着いてからオムレツ、温物、焼き魚が出てくる。
白飯の他にキビ入りのお粥が食べ放題。

アルカリ性のお湯はよく、部屋もゆったり、露天風呂の景色もよく、料理もまずまず。部屋からの眺めも、朝露に濡れた新緑が清々しいし、この新緑、もみじだから紅葉の季節は尚、素晴らしいだろうと。
ただ、大旅館のやや間延びした感じに損しているかな。大旅館というのは、団体客が押し寄せてテンション高い活気溢れる接客がマッチするといい雰囲気になるのだが、客が溢れていないと、間延びする。こじんまりとした料理旅館にして、料理に少し変化球を混ぜて、旅館と客の距離感を縮めたら、いい旅館になるだろうと思う。

行きも帰りも小雨だったが、かえって雨にぬれた新緑が鬼怒川の渓谷とよくあう。





おまけにもうひとつ。