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蕨屋・今年の温泉大賞は船山温泉で決まり [甲州]

今年の蕨屋・温泉大賞は船山温泉。

北関東の紅葉はもう終わりだが、山梨は今が盛り。晩秋の船山。


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中央道、甲府南IC、国道52号を下る。
途中の山並みは茶黄系の紅葉だが、船山手前までは、もみじの赤が少ない、凡庸な景色。
宿への細道を進んでも、一向に紅葉感に乏しい。

しかし、宿へ到着すると、そこにはもみじが少しずつ登場してくる。

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落ち着いたロビー。

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心和む、宿の池。

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もみじ自慢の風呂へ。

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目の前は一面のもみじ。

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滝ともみじと貸切風呂。

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ベランダからもみじの群生を愛でる。

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早朝の絶景!

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美味い晩飯。

その1、猪鍋

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その2、甲州ワインビーフのタン焼

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これは別注。なかなか、いける。


その3、釜飯

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腹いっぱいの朝飯を食べ、

朝風呂を浴び、

マッサージチェアでくつろぎ、

寝心地のいい布団で朝寝。

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手ぶらで風呂へ行けば、タオルも手ぬぐいもたっぷり準備されているし、
貸切風呂は内カギ式で無料だし、

内風呂もゆったりできる。

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日頃の喧騒を忘れ、明日の英気を養う。ひと時の至福の時間。

熱燗4合で熟睡。
ゆったりパジャマがうれしい。

穏やかな従業員。おもてなしの心が伝わってくる。

一人休前日で2万円を切る。抜群のコストパフォーマンス。

余計な解説はいらない。

また、来年も来よう。

船山温泉 噂に違わず [甲州]

山梨県の南部にある船山温泉というところに行ってきた。
船山温泉といっても、ぴんとこない人が大半だろう。
地図にはちょこんと、温泉マークがついて乗っているが、メジャーな温泉地でもないし、るるぶ や じゃらん 等の旅行雑誌にも出てこない。
そんな、地図の上に温泉マークだけついているところというのは、大概が、古い一軒宿か、冴えない宿か、町おこしで掘ったら出た類の温泉施設だったりするのだが、ここは違う。

女房が、熟年夫婦の温泉旅行という温泉好きの集まっているHPを見つけて、そこを探検しているうちに、どうやら、船山温泉というのが格別らしい、という感触を得て、船山温泉のHPにたどり着いて、いろいろと探ってみたら、これがなかなかよさそうだ、という。
山梨の温泉となると、首都高越えて中央道か東名越えてとなる。スピード狂ではあるが運転感のとろい私としては首都高越えはどうも苦手、だから箱根や伊豆へも行かないので、面倒くさいなぁと気が重かったのだけれど、行ってみたら、これがなにしろ、良かった。

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埼玉からだと、板橋本町から首都高に乗るんだけれど、首都高ど真ん中には入らず、首都高速環状新宿線という中央道まで一直線の道が出来ていて、案外楽だった。こんな道あったんだ。
渋滞予想が出ていたので、朝、4時半起き。5時にコンビニでおにぎり買ってスタート。八王子は混雑が始まっていたが、7時前の渋滞開始直前にすり抜け、大月から河口湖へ。道の駅勝山で小休止だがまだ開店前。

 
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富士山みながらどんどん進み、本栖湖一周してから、山越え、途中の道の駅・しもべによったら、無料の休憩所(大広間)があったのでそこで仮眠して(小腹が空いたのでおこわのおにぎり食べたら、けっこう美味かった)、国道52号に出て、静岡方面へ下ってゆく。

10時半に船山温泉到着。
いくらなんでも早すぎるが、フロントで雲平というお蕎麦やさんを紹介してもらって、そこへ着いたのが10時半。まだまだ早いので、また近場の道の駅で時間つぶして、11時10分頃、雲平へ。
10分前に入れてくれた。

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女房は二色蕎麦。

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私がつけ鴨。

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二色蕎麦の1色はピンクで、トマトだって。良かったらお塩でどうぞ、といわれたのでちょっと粗塩をつけてみると中々、美味。
つけ鴨は鴨の温かい漬け汁に冷たいお蕎麦をつけていただく。暑い真夏にどうかとも思ったが、中は冷房も聞いていたので、ここで一番高いのがこれだったので、頂いてみた。鴨、美味しかったです。
青森の田酒がメニューに載っていた。女房は運転できないので、飲めなかったのは残念至極。
友達の某社長さんが、この田酒が好きで、「この店には田酒があるんだ」と自慢げに連れて行かれたことがある。酒のみにはたまらない。なんで田酒おいてるの?とは聞かなかったが、きっと酒好きの主人なんだろうなと。

昼飯も食い、まだ早いのだけれど、いざ、船山温泉へ。
12時15分到着。

 
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国道52号を静岡方面へ向かって途中を右折。沢伝いの狭い道を進む。
周りには何にもない。
沢にかかった船山橋を越えるとそこに一軒宿。

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重厚な玄関。

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「早すぎて、ごめん」といいながらロビーで待ち、40分過ぎに入れてくれた。

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ここはチェックインが13時、チェックアウトが11時。

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どうぞ、ゆっくりしてくださいというわけだが、ようやくチェックアウト終わったばかりなのに、急いで入れてくれた。

 
 
部屋は206号室。

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ひとっ風呂浴びたら昼寝するので、布団を敷いておいてくださいと、女房が頼んでいたみたい。

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広い和室に大きなソファーセット、マッサージチェアもあった。

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浴衣のほかにパジャマがあった。

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寝るときに、浴衣だと腰紐が寝相の悪い腹に絡まって疲れることがあるが、パジャマはいいね。
おかげでぐっすり眠れた。

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グラスの類も充実。これにお猪口でもあったら言うこと無し。

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コーヒーはドリップ式のインスタントで、廊下のコーナーに紅茶3種、コーヒー、砂糖、ミルク、氷、どうぞご自由におとりくださいとなっていて、コーヒー好きには有り難かった。
いつも、インスタントコーヒーと、氷をコンビにで買って入ることが多いので、こういうのはすばらしい。

 
さっそく、お風呂へ。

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大浴場+露天風呂が2セットで、男女入れ替え制。プラス無料貸切風呂が2つ。都合6つの湯船が楽しめる。
混まないうちに、貸切へ。

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ここは総硫黄泉、硫黄くささはなく、透明。

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源泉温度は低いので加温と循環をしているが、オーバーフローしているので、実にちょうどといい湯加減。
風呂からは沢が見えて、砂防ダムからの滝のような景観も見える。沢の水量はさほどでもなかったので、白糸の滝っぽい風情。

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紅葉もたくさんあって、秋の紅葉の時節はかなりいいんじゃあないかなと。(女房殿、すでに紅葉の時期に予約をいれたようだ)

 
 
最近行った川俣温泉とか女夫淵温泉、源泉掛け流しはいいんだけれど、熱すぎて。
ここはちょうどいい湯加減だったからか、何時もはあまり何度も入らない女房が4、5回、入っていたからよっぽど、良かったんだろう。女房が何度も入るのは、長野扉温泉の明神館と、福島須賀川のおとぎの宿米屋と、水上谷川温泉の金盛館せせらぎ、この3つ。それにここ、船山も加わったみたいだ。
風呂場にはアメニティー関係てんこ盛り、バスタオルもてんこ盛りで用意されているので、手ぶらへいける。

晩飯。
今回は一泊2食で18900円。もう少し狭い部屋だと、15900円。
2万円台後半から3万円台になれば、そりゃあ、食材もいいの使えるし、接客もいいに決まっているが、1万円台後半の料金設定の場合、あたりハズレがある。品数だけ多いが腕がイマイチのところだとがっかりするが、ここはがんばっている。地の新鮮な食材、器も盛も出し物も、考えてがんばっているなという印象。

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食事は食事処。庭に面した個室。背もたれの高い椅子。
ガラスの器に綺麗に盛られた前菜。

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お造りは岩魚の刺身。てんこ盛り。

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ヘタに三種盛とかせずに、これ一本で勝負という感じが清清しい。こうでなくっちゃ。
岩魚の刺身はあちこちで食べるが、ここの、なかなか良かった。生簀直送だからか、コリコリしすぎずげんなりもせず。地の本山葵でもいいし、塩でもいい。
付け合せに宿で作っているクレソンがたくさんあって、これ、おつまみにどうぞ、というからこれも塩をつけていただくと、新鮮だからか、いける。3分の2は平らげた。スーパーのクレソンではこうはいかない。

 
猪鍋。

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野趣あってよろしい。田舎に来たら、やっぱ、こういうのがいいよね。

岩魚の塩焼き。

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焼き方絶妙。たまに、頭から喰らいつくと、岩魚の顎がけっこう骨っぽくでダメなときがあるけれど、ここは全く引っかかりもえぐさもなく、飾塩の尻尾だけ残して綺麗に食べた。女房なんか、その尻尾も食べた。しょっぱいだろうに。


甲州ワインビーフのステーキ。

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溶岩プレートで、さっと焼いただけでちょうどいい。

 
 
夏野菜のゼリー寄せ。

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本当は女房は茶碗蒸しの方が良かったらしいが、これもいけたと。

釜炊きのマメご飯。

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炊き上げた状態で釜ごと持ってきた。私は米喰い星人だから、釜炊き大好き。

デザートはライチのプリン、というかゼリーのような。

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おっさんはデザートにさほど興味はないが、女性客にはもう少し、甘いのもあった方がいいかも。大皿で出すと相当うけるからね、デザートは。

いつも、高いところに泊まっても、かなり残す女房が、綺麗に食べた。私も米粒1つ2つと、お造りのツマをちょっと残したが、ほぼ、完食でドンピシャ、おなか一杯。

たらふく食べて、8時半にはもう私は寝てしまった。久々の熟睡。
熟睡するために、ここに来たようなものだ。
 
 
 
朝食。

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これは今まで行った温泉旅館の朝食としては最強の部類に入るかも。

小鉢6つ。

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それに迫力の虹鱒の塩焼き。

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朝から鮎の一夜干しとかでるところはあるけれど、一本串の塩焼き登場とはすばらしい。これも焼き方よく、尾っぽのみ残して綺麗に頂いた。
なにげにおいしかったのが、生野菜のサラダ。ドレッシングが良かったのと、なによりも、キャベツが美味かった。いつもは生野菜残すのだけれど、綺麗に食べた。

 
 
固形燃料系が3つ。


1つが味噌汁。

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2つ目が豆乳から作る豆腐。

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3つ目が茶粥。

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静岡でないのに茶粥だが、美味しかった。茶粥のほかに白飯もついていて、温泉卵をぶっ掛けてそれも平らげた。
豆腐は固まるまでちょっと待ったが、湯葉が出来たので、うれしかった。

総括。
女房殿は、まだ泊まってもいないうちに2回分の予約を入れてリピーターになっていたが、ますます気に入ったみたいだ。私も、首都高越えに4時半に起こされてちょっとだけきつかったが、道中は案外楽だったので、山梨もたまにはいいかなと。
周りに温泉街のない、ぽつんとひとつだけの田舎の温泉宿。
福島の須賀川温泉の「おとぎの宿米屋」もそう、扉温泉の「明神館」もそう、水上・谷川温泉の「金盛館せせらぎ」もそう、山ん中ではないけれど千曲川沿いの「中棚荘」もそう、ゆっくりお湯に浸かり、美味しいもの食べて、ぐっすりに眠る。そして朝飯が美味い、これに尽きるのだが、その一角に船山温泉も入ったな。
今度は紅葉の船山か。

帰り、首都高板橋でトレーラーが横転、炎上して通行止め。
朝10時に出て高井戸で下りて、環8経由で帰ってきたが、環8も空いていた。ガソリン高騰の煽りか?
ほんと、ガソリン代、きついね。


船山温泉

平日、休前日、料金一緒。
団体、宴会客、お子様お断り。
旅行会社とのタイアップ無し、
静かにゆっくり休んでくださいと。

船山の若旦那、がんばりな。